一瞬一瞬を楽しみ、一瞬の閃きを絞り出す。
ジャズのアドリブにはまるで、その人の歩んだ軌跡が、人生が
表われているようです。
作り込んだ、素晴らしいフレーズも、メロディも凌駕する、
一瞬の閃き。輝き。
それがハマった時の快感はいかほどでしょうか。
日本人ジャズギタリストの中牟礼さんのソロ
大ベテランの日本ジャズのギタリスト中牟礼さん。
この演奏が特にしびれました。
このアルバムの冒頭1曲目、
枯葉です。
ジャズの先生から教えていただいのですが、とてもスリリングで、
かつ落ち着いてて、クール。
はねない、あわてない、間を大事にする
ジャズのアドリブはどうしても、全力で、とか
持てる力を振り絞ってと、つい力が入りすぎてしまいます。
オレの持てる力を見せてやる、とか、最近覚えた
あのフレーズを出してやる、など、どうしても自分や
その曲に合わせた音よりも、誰か、他の人、プレイヤーを
意識してしまう、アドリブになりがちです。
必要なのは、自分が楽しむことなのに、誰それのかっこいいフレーズを
弾ける自分がいい、とどうしても錯覚してしまうのも
ジャズのアドリブの怖いところかもしれません。
ジャズのアドリブはエッセンシャル思考
ひとつ、ひとつ、丁寧に。自分の音楽を奏でる。
いま、この一瞬にフォーカスして、必要な考え、アイデアを出す。
そんなことを教えてくれるような中牟礼さんのアルバム、その思考。
自分は大好きです。
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