漫画・ブルージャイアントが好きすぎる。

日々ジャズ

自分が音楽に、作曲に行き詰まったとき、

ジャズに助けをもとめました。

そのコード進行やアイデア、フレーズ、発想はとても魅力的で

いつしかすっかりジャズのとりこに。

ハマってしまいました。

最初にハマったのがwork song キャノボール、ナット・アダレイのご機嫌ナンバー。

以来、ジャズを積極的に聞くように、関わるようになりました。

ライブに行き、レコードを聴き、またラジオ。

そうです、菊地さんの粋な夜電波も、とても貴重な情報源でした。

単行本の官能も、貪るように読みました。

やはり学びたいと思った時に、目の前に先生は現れるものです。

そこからは、ジャズの膨大なリンク先が、無限に拡がっていきました。

聞くだけではなく、自分もプレイしたいと思った矢先、たまたま

本屋で、漫画、ブルージャイアントを見かけたのです。

即、3,4冊購入。

一気に読み、一気にハマりました。

えー、めちゃくちゃかっこいいですね!高校生の主人公、ダイの生き様。

ジャズにハマるのに理由はいらない、カミナリに打たれたような衝撃

このブルージャイアントは日本の仙台から始まり、TOKYOへ。

そしてドイツ、ヨーロッパ編。

アメリカ横断、ニューヨーク編とつながっていくのですが、

小説「青年は荒野を目指す」かのような、無謀さと、チャレンジ精神が

読者の心を、熱くさせます。

毎回、読む度に、熱く、涙がこぼれるようなストーリー展開。

そして熱狂の音。

もちろん漫画なので音なんて聞こえないのですが、音が聞こえるのです。

ブルージャイアントから鳴り響くジャズの音

激しく、激しく、ひたすらに己をさらけだす、主人公ダイのサックスソロ。

これでもかと言うくらい、吹きまくります。

洗練さや、ユーモア、人情、愛嬌、はたまた、同情。

そういったもの、すべてを置き去りにし、振り切るような、

まるで、ブルーの亡霊を振り払うような、ジャズのアドリブソロ。

自己満足だけに終わらず、なぜか哀しみとうれしさと、そして何より

主人公ダイを応援したくなるような、心が温まるような、そのチャレンジ精神溢れるソロ。

きっと、40年代、50年代のジャズのソロも、黎明期はきっとこんな凄い自己完結からの突破を

するようなジャズプレイヤーがいたのでしょう。

この漫画の表現方法、描き方は、圧巻です。

いつの時代にもある「閉鎖感」を突破する、覚悟の意思

主人公ダイは、世界一のジャズプレイヤーになるという

自分の目標のためにありとあらゆるものを犠牲にし、また貪欲に置き去りにします。

セルフィッシュな行動、言動も目立ち、金にも恵まれず、ひたすら

這いつくばって、その自身の環境を、自身の境遇を、また今この時代の風を

全身に浴び、ジャズのソロに還元し、表現していきます。

笑える、とか、無謀、とか。聞こえなくなるくらい強い音で、強いパッセージを

吹き続けます。

その姿に、自分もまた勇気づけられ、また一歩踏み出そうと、奮い立たせられるのです。

本当に素晴らしい、漫画。

ダイのサックスのソロが、閉じた空気を割る、地鳴りの音が聞こえてくるのです。

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